人間関係が楽になる⁉︎気が合わない人との付き合い方

 

この記事の目次

はじめに

誰かと接している時に、「なんだか異常に疲れる…。」という経験をしたことはありませんか?こうした現象は、気が合わないことで、異常に気を使ってしまったり、無理に合わせようとしたりすることで、引き起こされることが多いものです。

日常生活を送る中で、気が合わない人や集団には、どうしても出会うものです。それは、育ってきた家庭環境や社会環境、人間関係等が違うから仕方がないことかもしれません。

そうした中でも、家庭、会社、社会といったコミュニティ(組織)や文化が形成されますが、同じ目的を持っていたとしても噛み合わない時があります。もちろん、ある程度、自分自身で合わせていく必要はありますが、どうしても合わないということも少なくないようです。

今回は、私たちが人生で遭遇する「気が合わない人」、「波長が合わない人」や「好きになれない集団」について、どのように付き合っていけばいいのか考えてみたいと思います。

 

1、無理をして、合わせる必要はありません

 

 

一般的には、人と仲良くしないといけないような気がしてしまいますが、実際は、基本的に気が合わない人と無理に仲良くする必要はないといえます。仲良くなるのは気が合う人だけで十分です。気が合わない人と無理に仲良くなろうとしたり、多くの人から好かれようとしたりすると、神経をすり減らし続けて、後々大変なことになるかもしれません。

 

私も過去の職場において「できるだけ関わりたくない…、近づきたくない」と感じる人がいました。端的にいうと、気が合わない人です。

何を伝えても否定的で、何かあると最終的に責任転嫁をするという人でした。しかし、仕事上どうしても関わりを持たなくてはならない状況から、逃げることが難しく、ストレスを感じる日々が続いていました。

当時の私は、その人とは極力接触したくないという感情的な理由から、コミュニケーションは最小限にし、一緒に行動することを避けていました。

結果的に、「その人との関係が改善されたか?」と聞かれれば、溝は深まるばかりで、最終的には誤解されたまま決裂。私は職場を辞める選択をします。

職場を離れて10年以上が経過した現在では、その人との関係は修復されて連絡を取るようになりましたが、今思えば、仕事である以上、もっと相手に歩み寄る努力をするべきだったかもしれない…と、振り返ることもあります。社会の広さや一般的な物事の考え方について、見聞の希薄さ、心の余裕(器)の小さかったこと、人間としての未熟であったと思います。

さらに、自分自身の内面的なことを突き詰めていくと、嫌なことから逃げていたのではないか?といった心当たりがあるだけに、もっと違った形での選択肢があったのではないかと考えるようになりました。

もし、当時、自分自身の知識や行動指針に、人間関係をよくする方法、ストレスを抱え込まない方法、個性を発揮するための方法等を体得していたら、心穏やかに仕事に集中することができ、決裂という状態で辞めることはなかったのかもしれません。

 

とはいえ、人間関係で悩み、少しでも嫌な思いを抱えている現状が続くのであれば、思い切って「気が合わない人とは、無駄に付き合わない」行動をしてみるのも効果的だと思うのです。こうしたことを実践できるようになると、突然、気が楽になったりします。

ただ、注意しなくてはならないのは、気が合わないからその相手を攻撃しても構わないということではない点です。むしろ、気が合わないことが分かっているのであれば、心の距離が近くなりすぎないように、その人との距離を“適正”に保つように行動する必要があります。

自分と合わない人を敵対視して、攻撃をする側になってしまっては、何も解決しません。そればかりか、自分が嫌っている(気が合わないと思っている)人に、自分自身が似てきてしまうようなこともあるので、気をつけなければなりません。

 

2、気が合わない人とも付き合う方法を考える

 

 

いろいろなコミュニティを持って生活をしている私たちですが、どんなグループでも、気が合わない人がひとりや二人はいるものではないでしょうか。

気が合わない理由を相手やその集団など、自分でないもののせいにして、相手を避けたり、集団から離れたりすれば、解決するように思う人もいるでしょう。しかし、結局のところは、別の場所に移っても、同じように気が合わない人はいるので、頑張って避けたり離れたりしても、解決にはならないことが多いのです。

例えば、喜怒哀楽のハッキリした人がいて、その人の機嫌が悪いと、「私のせいかもしれない」と不安になり、気をつかいすぎて、心身共にクタクタになったとしましょう。ついつい「どうしてもっと穏やかになってくれないか」と相手を責めたくなるかもしれません。

こうした場面に出会ったときに、「この人は、私に何を教えてくれているのだろう?」と考えることができればどうでしょうか?「私はどうして機嫌が悪い人を見ると不安になるのだろう?」、「どうして自分がなんとかしようとするのだろう?」、「私は感情的な自分を嫌っているのかな?」と思考を巡らせることができるようになります。

このように相手に対してではなく、自分の内面に意識を向けることができれば、気が合わない人と上手に付き合っていくスキルを身につけるキッカケを掴むことができるようになります。

“気が合わない”という理由で離れることは簡単です。しかし、その人を通して自分自身の内面(心境)を眺めてみてはいかがでしょうか。もしかしたら、その出来事を受け入れていく過程で、少しずつ日常が過ごしやすくなるかもしれません。

 

 

しかし、困ったことに巻き込まれて問題解決に奔走しても、どうしても改善されない場合もあます。そうした時は、そもそもの場が整っていないということもあるので、そのコミュニティ(集団)から離れることも選択肢のひとつです。

もし、離れることが難しいようであれば、次に紹介する方法を試してみるといいでしょう。

 

1)一線を引いてみる

気が合わないところがあっても、「私は私」、「相手は相手」と一線を設けて、距離を取るようにします。頭の中で、相手を遠くに置くイメージです。心理的な距離が近いとぶつかることが増えてくるので、意識的に距離を取るようにしてみてはいかがでしょう。

 

2)気が合わないところを、具体的に考えてみる

気が合わないと感じる相手について、具体的に、どの部分が気になるのか考えてみてはいかがでしょう。気が合わないと感じている理由がハッキリするだけで、気分が楽になることがあります。

 

3)自分のこととして捉え直してみる

自分にも、相手と同じような部分がないか考えて、自分のこととして捉えてみます。また、相手の姿は自分自身だと思ってみてみると、自分の言動に問題がなかったか、振り返るきっかけになるかもしれません。

 

4)自分のこだわりを捨てる

こうあるべきという考えを手放してみることです。「自分が常に正しい」と思っていると、「相手は常に間違っている」ということになります。正しさを追求しすぎてしまうと、心穏やかな状態を保つことが難しくなり、自分自身が望む成果にたどり着けなくなります。

 

5)相手を理解する

自分と相手の違いを理解し、ありのままを受け入れます。「あの人は、こう考えるのか」と、受け取ります。相手を変えようとしたり、否定したりするのではなく、自分と相手の違いを見つけることに意識を向けてみましょう。

 

気が合わない人と付き合っていくための実践をしても、うまくいかなかった時は、お互いに心の余裕がない可能性があります。それは、心の余裕がないと、相手を理解したり、受け入れたりすることは難しくなるからです。

「気が合わない」と感じるのは、決して悪いことではありません。捉え方を転換させれば、「気が合わないことが“分かった”」のですから、次の行動に移るための良いタイミングとして扱うことができます。

大切なことは、自分自身が無理をしすぎないようにすることですから、仮にうまくできないことがあっても、「うまくできない自分」を許し、認める時間を持つようにしてください。時には、肩の力を抜くことも重要なことです。

 

3、さいごに

 

 

いろいろな価値観や考え方がある以上、気が合わない人のことを“無理に”好きになろうとすることは難しいことかもしれません。その反面、現実的にその人との関係を避けることが出来ない場合も多くありますから、「気が合わない人との関係について」悩みが膨らむばかりの人も少なくないでしょう。

ただ、相手とのコミュニケーションの取り方や、考え方、心理的な距離感を少しだけ変えることで、気が合わないと感じていた“苦手意識”が軽減されたり、相手との関係性自体が変化したりすることもあります。

嫌な気持ちで日々を過ごすことよりも、自分自身のために何か行動してみる日々を模索してみてはいかがでしょうか。

自分にとって大切な時間や人生を、特定の個人に振り回される日常から脱却して、自分自身が主人公となって、さらに輝く人生を掴んでもいいはずです。

もし、今回紹介した「2、気が合わない人とも付き合う方法を考える」の中で、少しでも行動してみようと感じたものがあれば、是非試してみてはいかがでしょう。現状から一歩進んだ自分に出会えるだけでなく、ワクワク・ウキウキした日常を掴める可能性が、そこにあるかもしれません。

 

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この記事を書いた人

1980年11月、千葉県生まれ。

1999年4月、建築設備業(空調設備・給排水衛生設備・修理、保守管理)の会社に入社。在籍中は、現場監督・営業職・社内経理等を担当。専門技術者として経験を積む。

2010年4月、民間の社会教育団体に入所。前職の経験を活かしつつ、”心の働かせ方”について学ぶ。さらに、「心の働かせ方・考え方」に関するセミナーを全国約1,200会場、講師として経験する。同時に、企業向け情報誌の執筆や経営者を対象に心の経営指導にも従事した。

2017年6月、これまでの経験を活かしつつ、多くの方々と共に”心”の勉強をしていく為の場所として「NextStage(ネクストステージ)」を立ち上げる。現在の活動拠点は、神奈川県三浦市、千葉県南房総市、熊本県菊池郡に置いている。また拠点に関わらず、連絡を受ければ全国何処にでも行動する瞬発力をもって、活動展開をしている。

HP:https://nextstage-iida.amebaownd.com

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