暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。
お盆休みの渋滞を抜け、家でホッとした時間を過ごしながら、私の中で毎週恒例となっているテレビ番組「謎解き冒険バラエティー 世界の果てまで行ってQ!(日本テレビ系)」を自宅で観ていました。
番組の中で『みやぞん(ANZEN漫才)』さんの「やらないと決めたらやりません」というのが印象的でしたのでご紹介します。
やらないと決めたらやりません
番組の企画は台湾で独楽回しに挑戦するという企画でした。企画が成功したVTR後のスタジオトークでみやぞんさんは「やらないと決めたらやりません」というようなことを言っていました。
話の内容は「やらない」と決めた日は、周りのスタッフはお構いなしに絶対にやらないそうで、その日は完全に休みに入ってしまうそうです。
「フレッシュ感を大事にしたいんです」と言い切っていました。
テレビを観ている小学生の子供たちは絶対に真似しないくださいね!という前置きがありながら「夏休みの宿題は1回もしませんでした。」というコメントもありました。その理由は、
「やらないって決めたんで。」
ここまで強く自分の意志が通せる人は凄いなと。思わず唸ってしまいました。台湾で独楽が上手に回せたことよりも感心してしまいました。
「やらない」方が「やる」と決めることより難しい
わたしの個人的な見解ですが、なにかモノゴトや行動を起こそうと思い「やろう!」と決め、実際に行動するのはとても困難で難しいことのように感じます。
実際、自分でやろうと決めたことがなかなかできずに、変わることのない毎日を過ごし、結果的に何も変わらなかった。ということがよくあるのではないでしょうか。
「やる!」と決めても、
実際に行動に移し、やり始めるまでには、人にそれぞれにうまくいかない理由やできない理由がハードルとなり、結果的にはできないということが起こっています。
「やる!」と決めて動き出すことは、心理的なハードルも高いからです。
例えば、
- 好きな人に告白する
- 商談相手にクロージングする
- ダイエットを始める
行動したいと、気持ちでは強く思っていても、実際に行動に移すまではハードルが高く、諦めてしまうことも多いのではないでしょうか?
さらに、実際に「やる」と決めることができたとして、動き出してみた場合はどうでしょうか?
「やる!」と決めた後が大事
心理的なハードルが高いのが「やる!」と決めて動き出すことです。
しかし、実際に動き出した後は、「やる」と決めた時の強い気持ちはどこへやら、成り行きにまかせてしまうということになりがちです。
例えば、
- 好きな人に「好き」と告白すると決めて、「好き」な気持ちを伝えたら、あとは相手の反応に任せる。
- 見込み客にクロージングをして「契約されますか?」と聞いたら、あとはお客さんの判断を待つだけ。
- ダイエットをする!と決めたけど、1日経ったら忘れて日常生活に。
自分の意志で「やる!」と決めるには、それだけで強いエネルギーを必要とします。
ところが、「やる」ことだけに意識のフォーカスが向いてしまい、実際に行動するだけで気力を使い果たしてしまい、気持ちが続かず、成果も出ないこともあります。
さらに悪いことに、その失敗パターンを繰り返すことで「自分にはできない」という誤った自己認識を植え付けてしまう可能性があります。
「やらない!」と決めることは簡単
一方で「やらない!」と決めることは「やる!」と決めることに比べると簡単な感じがしないでしょうか?
「やらない」ことを決めて、実際に「やらない」こと自体は簡単です。難しいのは「やらない」ことを継続することです。
例えば、
健康診断の結果が悪かったので、数値改善のために「毎日のお菓子をやめる!」と決めたとします。
お菓子を止めることを決めて、実行に移すのはとても簡単です。
満腹のタイミングで「お菓子を止めよう」と決めて、お菓子を食べなければ、それからの数時間は「お菓子をやめる!」ということが実行できています。
難しくなるのは、この「やめる」行為を継続することです。
「やらない!」ということは、決めてから行動を開始するよりも、やらないことを継続することが重要になってきます。
空気を読んでしまう日本人
さらに多くの日本人の特長として「空気を読んでしまう」ということがあります。
以前、私が記事として書いた「空気はあえて読まない人になる」という記事は、空気を読むことで周りに合わせ、自分らしくいられなくなる。ということを書いています。
周りの空気を読み、周りに合わせることで、周囲からは空気を読める良い人という評価が得られるかもしれませんが、自分らしく生きるということからは遠のいてしまいます。
最初にご紹介した「やらない」と決めたタレントさん。
しかし、実際にやらないとなると様々な困難が想定されます。
- 番組スタッフからの冷たい視線
- なんかしておかないと落ち着かないという自分の気持ちとの闘い
- やらないとダメになるのではないかという思い込み。
それらを完全に乗り越えているのか?無視しているのかは分かりませんが、「やらない」と決めて、やらないことはやらないと貫き通すことで「やらない」ということが実現できます。
お片付けと一緒
ぽのさんの記事「片付けができない自分から抜け出すヒント」
この記事ではお片付けのポイントとして「モノを捨てる」ということを中心に書かれています。
必要なくなったモノをそのまま家の中に起き続けた状態で新たに物を購入することによりどんどん家にものが増えるという悪循環を起こしています。
「やらない」と決めることも実はお片付けの秘訣ともよく似ています。
言ってみれば心の中のお片付けとのような感じです。
あれもやろう、これもやろうと意気込んで、新たな挑戦や行動にいっぱいいっぱいになってしまうのではなく、「やらない」ことを決めて自分の中の選択肢を整理することで、「やる」ことを決めた時よりも進みやすくなったり、スピードアップするようなことが起こります。
まずは「やらない」ことを考えてみる
そこで、まずはご自身の中で「やらない」こと「やりたくない」ことを考えてみてください。
そして、「やらない」ことを実行してみましょう。
「やる」ことから距離を置いて「やらない」ことを続けることで大きく2つの現象が現れます。
①いつの間にか「やる」ことを忘れている
やらないことを続けることで、いつの間にかそれをやること自体忘れてしまい、ご自身の中から「やるべきこと」としてリストアップされているものが削除されます。
もしかするとそれは本来やる必要のなかったことなのかもしれません。
忘れた頃に「本当にやる必要があったのかな?」と改めて振り返ってみるといいでしょう。
②我慢ができなくなって「やりたく」なる
やらないことを続けていると、今度は「やりたい」気持ちがどんどんと強くなってきて自然とやってしまったり、やらないように自分を抑えつけていることに苦痛を感じるようになるかもしれません。
自然と「やりたく」なったら我慢せずに実行や行動に移しましょう。自分の気持ちに素直に従うことをオススメします。
今の世の中「やること」だらけです
日本という国で、通常の生活を送っている人にとっては仕事や家事、娯楽、勉強、趣味等でやること、やらなければならないこと、やりたいことがたくさんあります。
たくさんありすぎて、人によっては埋もれてしまたっり、流されてしまったりしているかもしれません。
その中から、「やらない」ことを決めるのには、勇気や決断が必要です。
日常を何となく過ごしていると「やる」ことに追われて一日が過ぎていきます。
その中で「やらない」ことを決め、実際に「やらない」ことで新たな発見があるのではないでしょうか。