【イライラが止まらない】 子育てのイライラ 3つの根本原因

子どもにイライラしてしようがない。

そんな経験はないでしょうか。

かわいいはずの子どもなのに、こんなにイライラするなんて、母親失格ではないだろうか。

イライラしても抑えなきゃ、と穏やかに接するように努めても、我慢できずに、イライラが爆発して子どもに当たってしまうこともある。

子どもが生まれるまでは、ここまで感情的になることはめったになかったのに、どうして・・・。

「子育て イライラ」と検索すると、ずらーっと記事が出てくるのを見ても、書店で並んでる子育ての本の多様さを見ても、子育て中のイライラに悩む方がいかにたくさんいるかを想像させます。

どうしてこんなにイライラしてしまうんだろう?

そんな風に自問自答しても結局は答えが出ないまま、ぐるぐるとイライラのループから抜け出せない人も多いように思います。

イライラしたくない!とどれだけ願っても、なかなかイライラのループから抜け出せないのは、心の深い部分に原因があるからだ、という見方もできます。

ここでは、心の中の深い部分にある、子育てのイライラの根本原因を大きく3つに分類してお話しします。

この記事の目次

子育てのイライラ 3つの根本原因

① インナーチャイルドをはじめとするトラウマ(心の傷)

インナーチャイルドをはじめとするトラウマ(心の傷)

トラウマ(心の傷)と聞いて、何をイメージするでしょうか。

虐待を受けたトラウマ、戦争に行ったことによるトラウマ、など、記憶に刻み付けられるような大きな心の傷をイメージされる方も多いかもしれません。

そんなイメージを持つ方は、自分にはトラウマなんてないだろう、と思われるかもしれません。

しかし、ここでお話ししたいのは、地球上に住む、ほとんどの人が持っているであろう、トラウマのことです。

もし、子どもにイライラするのをやめようと決めてもやめられない、と悩まれている方なら、トラウマの影響を受けていると言っていいでしょう。

トラウマは、インナーチャイルド、バーストラウマ、過去生トラウマに分類されますが、子育てに強く影響を及ぼすのはインナーチャイルドのことが多いので、ここではインナーチャイルドについてお話しします。

インナーチャイルドは乳幼児期~成人するまでの間についた心の傷のことを指します。

インナーチャイルドは以下のような一般的によくあるような些細なことでも生じます。

・感情的に叱られた
・ダメという言葉を頻繁に使われた
・他の兄弟姉妹よりも愛されてないと感じた
・親の夫婦関係が悪かった
・ありのままの自分を認めてもらえなかった

何が起こったかというより、その体験をどう捉えたか、という主観が重要です。

今から思えば大したことないという体験やすでに忘れ去っている体験でも、その当時その出来事から、自分は愛されていない・大切にされていないなどとネガティブに感じたなら、それが心の傷となって大人になっても影響を与え続けます。

①-1 インナーチャイルドが子育てに与える影響

インナーチャイルドが子育てに与える影響

あなたはどんなことで子どもにイライラするでしょうか。

そこから自分の中のインナーチャイルドを、ある程度推測することができます。

子どもがわがままを言って泣きわめいているときにイライラすることが多いのなら、あなた自身が子どものころ、同じようにわがままを言って、親からイライラされた経験がインナーチャイルドになっているからかもしれません。

わがままを言ったらひどく怒られたのなら、目の前の子どもがわがままを言っているのを見て、「私はわがままを抑えてきたのに、あなたはそんなにわがままを言うなんて、なんて自分勝手なの!」というような想いが無意識に湧いてきている可能性もあります。

また、わがままを言って怒られて悲しかった想いも残っているので、子どもにイライラして怒りながらも、そのときの自分の想いも同時に湧いくるかもしれません。

怒ってる自分、怒られている自分が同時に存在するような、なんとも引き裂かれたような気持になり、余計消耗するかもしれません。

子育て中は、自分の子ども時代のことが彷彿されやすく、インナーチャイルドの影響を受けやすいと言えます。

② 固定観念

固定観念

固定観念とは、〇〇するべき、とか、〇〇しなくてはならない、などという、強い思い込みのことです。

例えば、どんなときでも順番は守らなくてはならない、という固定観念を持っている人がいたとします。

そんな人が子どもを公園に連れていき、子どもは順番待ちをしている遊具にも関わらず、順番を無視して遊ぼうとします。

子どもはまだ幼く、順番を守る、という概念がまだありません。

子どもにしつこく順番を守るように言い聞かせますが、子どもは言うことをききません。

そんな状況だったら、どんどんその人がイライラしてくる様子が目に浮かびませんか。

どんなときでも順番は守らなくてはならない、という固定観念を持っていない人は、子どもが順番を守らなくても、(まだ小さいので仕方ないよね~。子ども同士で喧嘩しながら学びあえればいいんじゃない。)と違った角度から物事が捉えられ、TPOに合わせた動きをしながら、心穏やかに過ごせます。

子どもは早く寝なければならない、好き嫌いをしてはいけない、宿題は必ずやらなければならない、など、固定観念が多ければ多いほど、そこから外れる子どもに対して否定的になり、子どもを変えようとします。

不思議なことに、子どもは変えようとすればするほど、思い通りにならないことも多く、結果的にイライラすることも多くなっていきます。

親や幼いころ周りいた人の固定観念をそのまま引き継ぐことも多々あります。

③ 感情の滞り

感情の滞り


インナーチャイルド、固定観念と違ってイライラが発火する刺激そのものではありませんが、発火したイライラの波を大きくして持続させるような役割をするのが感情の滞りです。

小さい子どもが泣いていたと思ったらすぐ泣き止んで笑ってる、そんな場面に、切り替えが早いなーと感心したことないでしょうか。

本来なら、小さい子どもの感情のように、感情はぐずぐずと留まらずにさっと流れていくものなのです。

でも、子どもが泣いたり怒ったりすることに対し親や周りの大人が否定的であった場合、子どもは感情を感じることを抑えるようになります。

抑えた感情が蓄積すると、感情の滞りとなって、本来さらさらとした性状の感情が、よどんで固まりのようになっていきます。

他の人から見たら些細なことのようにも捉えられることで、大きな感情的な反応が出たり、自分でも不思議に思うくらい感情に飲み込まれやすい場合は、感情の滞りが多いと言えるでしょう。

またインナーチャイルドや固定観念により、感情の滞りが大きくなる傾向があり、この3つは複雑に絡み合っています。

子どもによってインナーチャイルドや固定観念が反応し、感情を刺激し、感情の滞りによって、感情の波が大きくなり、持続する。

子育てのイライラの裏にはそんな心理的構造の一つが隠れています。

3つの根本原因をどう扱っていけばいいのか

3つの根本原因をどう扱っていけばいいのか

まず始めにお伝えしたいのが、3つの原因は根が深く、また、それぞれが絡み合っているので、自分一人の力でイライラをキレイになくそうとすることは非常に困難であるということです。

また、向き合う方法も多種多様なものがあります。

それを前提にここでは比較的取り入れやすい方法をお話ししていきたいと思います。

① こころや感情のしくみを知る

こころや感情のしくみを知る

心の中は目には見えません。そしてたいてい、ごちゃごちゃしています。

イライラを無くしたい、心穏やかに子育てをしたい、と願っても、何も知らずにやみくもに動いていてはなかなか思うような結果は得られません。

自分は今どんな場所にいて、目的地はどこで、目的地にたどり着くためには、どこをどう通っていったらいいのか、全体像が知っていたほうが、進みやすいのは確かでしょう。

今回のコラムも、全体像のほんの一部程度ですが、道しるべになったらいいな、という想いで書きました。

大きな視点でさらに詳しく全体像を知りたいという方は、「感情の取扱説明書」谷孝祐著 みらいパブリッシングを読むことをおススメします。

② 自分を知る

自分を知る

子どもに対しイライラを感じるときに、今どんなインナーチャイルドや固定観念が刺激されているんだろう、という視点を持ってみてください。

子どもが家のテーブルの上に乗って遊んでも全然平気なのに、子どもが消しゴムを無くして「ずっと隣の机の子どもに借りていた」と判明したときに、「人に迷惑をかけるな!」とカッとなり、子どもが泣くまで怒り続けてしまった、というお母さんがいました。

その方は、人に迷惑をかけてはいけない、とずっと厳しく母親から言われていた、と話してくれました。

どうしてイライラするのか、その中身は本当に人それぞれです。

イライラしたときに、頭の中でぐるぐるしている想いを書き出してみるのも、自分を知る第一歩になります。

③ 感情を感じる

感情を感じる

感情を感じる、と聞くと、イライラした感情はしょっちゅう感じてます!と思う方もいるかもしれません。

しかし、本来、感情は適切に感じていれば、すっと離れていくものなのです。

イライラするとグルグル思考が回り、ときおり爆発します、なんていう方は、感情をうまく感じられていない可能性が高いです。

感情を感じるとは、例えると、こんなイメージです。

手首に痛みがあり、その痛みは、ズキンズキンと脈打つタイミングで関節に響くようだったとします。

この痛みの信号をずっと感じ続ける、それが感じる、ということです。

なんでこんなに痛いんだろう?あのとき、あんなことしちゃったから、痛いのかも。あー、いつ治るんだろう?治らなかったらどうしよう、などと思考に意識がいくのは感じることとは違います。

そんなイメージで、感情に寄り添う気持ちで、感情の動きに意識を向けてみてください。

小さい感情の抑圧が積み重なると、大きな爆発につながることもよくあります。

常日頃、感情を感じるようにしていくと、大きな爆発は起きにくくなっていくでしょう。

感情、インナーチャイルド・固定観念、そのほかの心の要素や、感情を感じるステップについては「感情の取扱説明書」に詳細に書いてありますので、深く知りたい方は本を参照してみてください。

④ 人のサポートを受ける

人のサポートを受ける

先にお伝えしたように、一人でイライラをキレイになくそうとすることは非常に困難です。

一人でやろうとするよりは、専門家のサポートを受ける方が、ずっと早く進んでいく場合も多いです。

カウンセリング、ヒプノセラピー、ボディセラピー、ヒーリングなど、色々なツールがあるので、ピンときたものを試されているのもいいと思います。

感情の滞りに関しては、感情カウンセリングが有効です。

感情カウンセラーから感情を感じて手放す手法を学ぶこともできます。

感情カウンセラー協会HP http://www.kc-a.jp

イライラから学ぼう!

イライラから学ぼう!

ここまで読んでいただいていかがでしたでしょうか。

子育てをしてるからこそ、子どもが生まれるまでは気づかなかった自分の中にある根本原因と向き合いやすくなるとも言えるかもしれません。

また、子どもに対してイライラしても、それを自分の中にあるインナーチャイルドや固定観念を探ったり、感情を感じるチャンスとしてとらえるだけでも、心の余裕が出てくるかもしれません。

みなさまの子育て、応援しています。

参考:「感情の取扱説明書」谷孝祐著 みらいパブリッシング

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この記事を書いた人

母と子の心が通い合う日常をサポートする自由人

自らの健康を獲得するために薬剤師になり、古今東西の自然療法も網羅的に勉強した経験から、心の状態を整えることの重要性を学び、それを実践している。
その過程において幼少期から確執のあった両親との関係改善が進むことで、何をやっても満たされない気持ちがなくなり、今ここにある幸せを味わえるようになる。
この体験を多くの人にシェアすることをライフワークとしている。

提供しているもの:バーストラウマとインナーチャイルドを取り扱うヒーリング、感情カウンセリング

2003年に沖縄移住。家族3人暮らし。

HP:https://yagamieiko.com

BLOG:https://ameblo.jp/healing8

Instagram:https://www.instagram.com/yagamieiko/?hl=ja

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