あなたの親はこんな人ではありませんでしたか。
・イライラすると声を荒げて威圧する
・キツイ言葉で高圧的に追い詰める
・自分の意見を否定されると怒る
・人の話を聞かない
・自分の正しいと思うことを押し付けてくる
ここでは、私自身の経験を元にしながら、威圧的・高圧的な親に育てられたことによる人生への悪影響、悪影響を抜け出す自分自身の癒し方についてお伝えしたいと思います。
私のストーリー
私の父は上に書いた特徴のすべてに当てはまる人でした。
しかし、常に威圧的だったかと言うとそうではなく、優しい時もあり、かわいがってくれる時もありました。
欲しいものは基本買ってくれたし、特に教育に関してはお金を惜しまない人でした。
ただ、仕事が忙しかったからか、イライラしている時が多く、イライラのはけ口なのか、母親や子どもに対して「俺が養ってやってるんだ!」とばかりに暴力的な言葉づかいで一方的に責め立てるような言い方や態度をすることがよくありました。
私は大きくなるにつれ、四六時中父親の顔色をうかがうようになりました。
今日は機嫌が悪くないだろうか、どんな風に話したら彼の機嫌を損ねないですむだろうか、常に身を固くして構えてました。
家の中では、どこにいても安心することができず、漫画を読んだり、絵を描いたり、妄想にふけっている時が、現実を忘れられるひとときでした。
威圧的な親に育てられる悪影響
威圧的・高圧的な親に育てられると、人生にどんな悪影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。
① 自己肯定感が低くなる
親の機嫌次第で怒られたり、親の正しいと思うことと違うからと自分の意見や行動を否定されたりすることで、「自分はダメな人間なんだ」「自分は価値のない人間なんだ」という想いが潜在意識に深くインプットされていきます。
すると自分に自信がなくなり、「どうせ・・・」と色々なことをあきらめるようになっていきます。
もしくは人から認められようと、自分を追い詰めるほど頑張るようになるタイプもいます。
また何かあった時、「自分が悪いせいなんだ」と必要以上に自分を責める傾向もあります。
② 人の顔色を伺うようになる
親の機嫌次第で自分の状況が一変することが普通だったので、人の顔色に敏感になります。
自分の身を守るため、常に最悪の状況を想定し、身構えています。
相手がムッとしていると、(何が自分が悪いことをしたのだろうか)という思考がグルグルまわりがちです。
相手の一挙一動を自分に関連付けて想像するため、なかなかリラックスできません。
人前に出ると緊張したり、人と会った後はどっと疲れるなどの悩みを抱えがちです。
③ 本音を言えなくなる
親と違う意見を言うと否定されたり拒絶されたり、感情をぶつけられたりしたので、自分の本音を言うことが怖くなります。
自分の本音が言えないことが定着すると、次第に自分の本音がわからなくなっていきます。
すると自分自身がよくわからない、という感覚に陥っていきます。
④ 情緒不安定になる
幼いうちは、親に怒られたり、否定されたりすると、嫌だ、悲しいということを感情で表現できていても、感情を表現すること自体を嫌がられることが続くと、どんどん感情を抑圧させていきます。
すると、自分の感情がコントロールできにくくなっていき、やたらと落ち込んだり、カッとなって思わぬ行動や言動をしてしまうようになっていきます。
子育て中には、親と同じように感情的に子どもを威圧してしまうこともあります。
自分が親から威圧されて嫌だった想いがあるので、後で自分を責めますが、いくら反省しても同じことを繰り返してしまうことが起こりがちです。
⑤ やりたいことがわからなくなる
自分がやりたいことを親から否定されたり、親の望むようになることを暗に強要されたりすると、いつの間にか親や世間がよしとしたことをやるようになっていきます。
すると次第に自分の本当にやりたいことに対する心のセンサーを鈍らせていきます。
心躍るようなこともなく、人生がつまらないように思えてきます。
センサー自体が鈍っているので、やりたいこと探して色々やってみても、なかなか「これ!」というものが見つかりません。
悪影響から抜け出し、自分自身を癒す3ステップ
もし上のような傾向があなたに当てはまるなら、人生にかなりの生きづらさを感じているかもしれません。
生きづらさから一歩抜け出すために、自分自身を癒していきましょう。
ステップ1 親と物理的距離、および精神的距離をとる
もし現在進行系で、威圧的・高圧的な親に苦しめられているなら、距離を取りましょう。
一緒に暮らしているなら、別に暮らすことを考えてみてください。
どうしても一緒に暮らさないといけない状況にあるなら、なるべく一緒の空間にいなくてすむようにしてみてください。
また離れて暮らしているけど、度々会いに帰っている場合は帰る回数を減らす、よく電話で話しているなら電話で話す回数や時間を減らしてみましょう。
威圧的・高圧的な親に育てられると、なぜか自分は威圧的・高圧的にコントロールされることが当然の人間だ、と思い込んでしまいます。
威圧的・高圧的な親との物理的距離・精神的距離が近いと、そのような生きづらい状態が当たり前に感じられ、そこから一歩抜け出す気力も湧いてきにくくなります。
距離を取ることに対し、なんて親不孝なんだ、という罪悪感を感じるかもしれませんが、この罪悪感も威圧的・高圧的な親に育てられた悪影響の一つとも言えるのです。
ステップ2 威圧的・高圧的な親からされたことに対する心の傷を癒す
威圧的・高圧的な親から繰り返し受けた言葉や態度は、ネガティブな感情とともに、潜在意識に深い心の傷(トラウマ)としてインプットされます。
心の傷があると、人の顔色を伺うクセや、情緒不安定さなどを自分で意識的に変化させることが難しくなります。
ステップ2は、心の傷を自分で癒していく方法をお伝えします。
2-1 親からされてきたことに対する自分の想いを書き出し、感情を感じる
威圧的・高圧的な親からされてきたことに対する自分の想いを思いつくままに書き出してください。
きちんと文章になっていなくても構いません。
心からあふれるままに、書いていきましょう。
書き出していくうちに、感情が湧いてきたら、感情を感じましょう。
感情なんて感じたくない、感情の感じ方がよくわからない、と言う方は、こちらの記事を参考にされてみてください。
[blogcard url=”https://www.yagamieiko.com/mind-emotion/healthy-emotion/”]
2-2 自分は悪くなかった、という立ち位置で自分の想いを書き出し、感情を感じる。
威圧的・高圧的な親に育てられると、自分が悪い子だったから親はあんな振舞いをしたんだ、と思い込んでしまうことがよくあります。
自分が悪い、という立ち位置にいると、深い心の傷が見えてこない場合もあります。
なので、自分は悪くなかったという立ち位置で、威圧的・高圧的な親からされてきたことに対する想いを出していき、出てくる感情を感じてください。
より深い、怒りや悲しみが出てくるかもしれません。
ステップ3 親がどうあっても自分は幸せに生きると決める
ステップ2で心の傷を癒すと、今までとは違う行動や動きがとりやすくなります。
そこで、ステップ3では「幸せに生きる」と決めてください。
そして幸せに生きている自分をリアルにイメージしてください。
幸せに生きる、がピンと来ない方は、自由に生きるや、楽しく生きるなど、ご自身の言葉に置き換えてもらっても構いません。
決めるって人生において実はとても大切なこと。
例えば、旅行で北海道に行くと決めるとします。
決めたからこそ、どうやって北海道に行くのか、電車で行くのか飛行機で行くのか、船で行くのか車で行くのか、ツアーで行くのか個人で行くのか、いろんな選択肢が見えてきます。
そして、決めたからこそ、色々な選択肢の中で自分にイメージの北海道旅行に合ったものを選んで行動することができます。
幸せに生きる、と決めることも同じことです。
幸せに生きる、と決めることで、今まで見えなかった幸せに生きるための選択肢が見えるようになってきます。
そして幸せに生きるために必要なことをやっていくエネルギーが湧いてくるのです。
まとめ
威圧的・高圧的な親に育てられた悪影響は、本人が思っているよりずっと大きかったりします。
そんなに威圧的ではなかったかも、という場合でも、威圧的・高圧的な親に育てられた悪影響の項目に当てはまる方は、ステップ1~3を試してみるとよいと思います。
世間一般的にはあなたの親はそんなに威圧的・高圧的でなくても、小さいころの自分が威圧・高圧されているように感じたなら、心の傷になってしまうのです。
またステップ1~3のワークの効果をより加速するためには、人のサポートを受けることがお勧めです。
特にステップ2の心の傷を癒すことに関しては、ヒーリングやカウンセリングという専門のツールを使うと短期間で大きな変化を感じることができると思います。
親からのネガティブな影響を抜け、幸せに生きることが選択できるようになると、親を一人に人間としてみることができ、自然と感謝の念が湧いてくる時がくると思います。
それまではまず自分自身の想いを大切にして、着実に一歩ずつ進んでいきましょう。
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