過去の恋愛や離婚の体験で傷つき自信を失い、幸せになりたいけどまた同じように苦しい思いをするのが怖い、一体どうしたら幸せを感じられる人生を生きられるのかわからない・・
新しい人生に踏み出したくても踏み出せず、日々の忙しさに本当の自分の気持ちをどこか置き去りにしたまま、流されるように毎日を過ごしていませんか?
あなたの大切な人との人間関係や恋愛がうまくいかない本当の原因に、気づいていますか?
人間関係をスムースにして幸せになる方法は、実はとてもシンプルです。
この記事では、大人になっても生きづらい人生を創り続けてしまう、幼少時の心の傷(インナーチャイルド)を根本から癒して、幸せな人生を新しく始めるための方法について触れていきます。
1、傷ついたこども、インナーチャイルドの存在に気づく
インナーチャイルドとは、幼少時から成人になるまでに経験した強いストレスによってできた「心の傷」のことです。
インナーチャイルドの原因としては、家庭や学校で受けたストレスが主なものとして考えられます。
いじめや暴力、虐待などのわかりやすいものだけでなく、子供の頃に何となく感じていた不安、見捨てられるのではないかという恐れ、思うままの言動を許されずいつも我慢をしていたこと、常に兄弟や友人と比較をされたこと、愛情を思うような形で得られなかったことなど、周囲からは一見わかりにくいものまでが含まれます。
幸せな家庭で育ち、親子関係にも問題がなかったと思っていたとしても、実際には傷ついたインナーチャイルドが形成されていることは多くあります。
具体的にどんな環境だったかというより、両親や兄弟姉妹、学校の先生や友人などに対して本人がどんな気持ちを抱いていたかということの方が重要なのです。
大きなトラウマと見なされるような出来事以外にも、見過ごされがちな心の傷の例を挙げると
- 不安や寂しさなど本当の気持ちを親にわかってもらうことがなかった
- 親から認められるために本当は嫌なことも頑張り続けていた
- 親が幸せでないのを、自分のせいとどこか思い込んでしまった
- 学校で先生や友人の言葉や態度に、自分を否定したり自信を失う思いをした
こういう一つ一つの体験が傷ついたインナーチャイルドを作っていきます。
三つ子の魂百までと言われるように、子供の頃の体験は人生の土台となり、本人の性格形成に強い影響を及ぼします。
子供時代に感じていた不安や恐れ、寂しさなどは、大人になっても心の中に残り、考え方や言動に影響しているのです。
大人になってから感じるストレスも、そうした幼少時に感じていたストレスと紐づいていることが多いため、インナーチャイルドに気づいて癒すことが、本質的な「生きづらさ」を解消することに直接つながっていくでしょう。
ありのままでいることを許された子供時代を過ごせず、幼少時の心の傷を多く抱えたまま大人になってしまった場合、このような傾向として現れてきます。
- 自分の本音を口に出すことができない
- 自分さえ我慢すれば、と自己犠牲的になる
- 愛情を素直に受け取ることができない
- 甘えたり人に頼ったりするのが苦手
- 人の目が気になり、いい人になろうとする
- 恋愛や夫婦関係がなぜかうまくいかない
- 自分が好きでない
- 人と競争して勝たなければと頑張り続けてしまう
- 自分が感じていること、好きなことがよくわからない
インナーチャイルドには、自分で思い出せるものと、思い出せないままに人生に願わない影響を出し続けているものがあります。
自分で思い出せる体験であれば、自分の力である程度は癒すことが可能です。
2、過去の感情に向き合い、癒す
インナーチャイルドはどのような形で癒すことができるのでしょうか?
幼少時の傷ついた体験を自分で癒すとしたら、大きく二つのことが必要となります。
- 辛かった出来事を思い出して、その時閉じてしまった感情をもう一度しっかりと感じ直すこと。
- 大人になった自分の視点でもう一度その出来事を俯瞰し(つまり空を飛ぶ鳥から地上を見下ろすように、少し離れた場所から客観的な視点で広く見渡すこと)起きた出来事の捉え方を変えること
※順番は、1をやってから2の手順の方がスムースです。
思い出すことができる体験であれば、この方法である程度まで癒すことができると考えられます。
ただ実際には辛い出来事ほど記憶の中で封印していたり、詳細を思い出しにくいことが多く、普段からネガティブな感情を感じないように蓋をして過ごしている場合などは、手順1を一人でやることは案外難しいかもしれません。
その場合は信頼できるカウンセラーやヒプノセラピストなどのサポートを受けるか、ヒーリングなどのエネルギー療法を用いて直接傷ついた感情をクリアにすることが有効でしょう。
手順2の方は、子供の時には見えなかった、親など「相手の視点」に立って眺めるなど、起きたことの全体を広いフレームで捉えようとすることが鍵となります。
具体的な例で簡単に説明しておくと
例えば、小さい頃に親から十分な愛情を得られなかったと感じているインナーチャイルドなどのケースでは、当時の親の状況を「大人の自分」の視点で客観的に見直してみます。
そうすることで、母親が弟や妹の面倒で忙しく、気持ち的にもいっぱいいっぱいで親自身も苦しみながら懸命に子育てをしていた、ということが理解できるかもしれません。
ここで、もし当時の状況を思い出すと心が揺さぶられて客観的に親の立場に立って見ることが難しいと感じるなら、もう一度手順1に戻って、当時自分が感じていた感情をさらに出してみましょう。
「本当は泣きたいのを我慢していた」
「抱っこして欲しかったのにしてもらえずいつも寂しかった」
「ひとりぼっちを感じて本当はいつも不安だった」
このようなあなたの内なるインナーチャイルドの気持ちに寄り添って、イメージの中で「幼いあなた」の苦しさを、一緒に十分感じてあげることです。
その上で、その状況を「仕方なかった」と本当に納得できたとしたら、癒しのプロセスは進んだと言えるでしょう。
もう少し深掘りするとしたら、自分が本当に欲しかったもの(ここでは親の愛情)は、実は別の形で得られていたのではないか、という視点を持つなども考えられるでしょう。
たとえ親が自分のことで精一杯で(親にも親のインナーチャイルドが当然あるので)あなたが求めていた表現で愛情を示すことがなかったとしても、自分に対する愛情がなかったわけでは決してないと気づけるなら、インナーチャイルドはさらにクリアになる方向に向かっていきます。
自分でできる過去の感情の癒し方についてはこちらの記事も参考にしてください。
3、犠牲者の立ち位置から出る−辛かった出来事も自分で選んだことと捉えてみる
これは、幸せになるためにとても大切なプロセスの一つです。
親であっても、精神的な苦痛を強いた誰かであっても、学校や社会などの環境であっても、「〇〇のせいで自分はこうなってしまった」という思いを、できるだけ手放す方向に向かいましょう。
もちろん小さい頃に親や大人にされたことや、自分では選べなかった環境の中で起きたことなど、実際には不可抗力だったと思えることの方が多いと思います。
それでも、自分の中の「本質の自分(魂と呼ぶ人もいるかもしれません)」が、その体験をもし人生で望んでいたとしたら何のために?という視点で一度考えてみるのです。
辛い出来事、傷つく体験によって実は自分が学べたことや得られたものなどがあったなど、そこに何かポジティブな意味を見出すことができたら、「自分は無力な犠牲者」という立ち位置から脱することができ、人生は自分で思うように創っていけるのだという本来のあなたの力を少しずつ信じられるようになっていきます。
犠牲者から出るというこのプロセスにおいて、心にしこりのように残ってしまう「どうしても許せない誰か」を感じるようなら、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
4、バーストラウマについて理解する
インナーチャイルドともう一つ、人生において幸せを感じられるか否かという部分に強く影響を及ぼしている原因として、バーストラウマがあげられます。
バーストラウマは、お母さんのお腹にいるときから出産の前後までに赤ちゃんの心に形成される、人生においてもっとも深い心の傷です。
赤ちゃんとお母さんの関係は、まさに一心同体。お腹の中にいるときに母親が感じていたストレスを、赤ちゃんは自分のこととして感じています。
妊娠中や出産時に、お母さんの不安、悲しみ、怒り、苦しみなどのストレスが強い場合、または出産時の医療介入によって産まれてくる赤ちゃんが直接大きなストレスを受けることで、この世に生まれることへの大きな不安や恐れとなって、心に深い傷を作ります。
現代では自然の流れに任せたお産ができる環境自体が徐々に少なくなっているために医療の介入が免れないケースも多く、多くの病院では生まれてすぐにお母さんと赤ちゃんが別室で過ごす母子分離のシステムをとっていることもまた、赤ちゃんの不安(バーストラウマ)を大きくしていることが、近年周産期心理学の分野などで明らかになってきています。
「自分は生まれてきてよかったのだろうか」
バーストラウマによって刻まれてしまう自分の生きる価値を疑う思いは、通常は潜在意識(自分では気づけない意識の領域)の奥深くにあるため、自分でそれに気づくことはあまりないかもしれません。
ただ実際には自分の生存に関する危機を直接的に感じることで形成されるバーストラウマは、インナーチャイルドと同様かそれ以上に、人生の長い期間にわたって「ありのままの自分で生きてはいけない気持ち=生きづらさ」として、強い影響を及ぼし続けてしまうのです。
バーストラウマは胎児期や出産時の体験を自力で思い出すのは困難なので、カウンセリングなどで扱うことは通常難しい分野です。
催眠療法や深い瞑想などの特殊な意識状態を使って癒すか、バーストラウマに直接働きかけるエネルギーヒーリングを利用して和らげることが、今のところは現実的な方法でしょう。
まとめ
”幸せはいつも自分のこころがきめる”
相田みつをさんの有名な言葉にあるように、幸せを感じられるかどうかは結局は自分の心(特に影響するのは、自分では気づきにくい潜在意識の部分)次第なのです。
幸せになる鍵は、自分の生きている価値を自分で認められているかどうか、それに尽きます。
過去のことを後悔したり、自分や誰かを責め続けることを終わりにして、どんな自分も丸ごと認められる状態を目指しましょう。
自分を幸せにできるのは、自分しかいません。
理想的なパートナーも、たくさんのお金も、誰かに承認されたり感謝されたりすることも、一時的に幸せな気分にさせてくれるだけ。
ずっと変わらない幸せを手に入れる方法はたった1つ、幼い頃の心の傷を癒して、自分を否定する思いを少しずつ手放していくこと、シンプルにそれだけなのです。
自分がただ生きていること、そこに本質的な価値を見出せたとき、「幸せになりたい」という思いは消えてなくなります。
気づいたらたとえ何もなくても当たり前に幸せを感じられる自分になっているからです。
自分のことをありのままで受け入れらるようになったとき、思うように存分に楽しみながら生きていいという許可を自分に出せるようになります。
頑張り続ける人生を手放して、より自由に心地よく、ラクに毎日を過ごせるようになっていくのです。