そして子どもと一緒に過ごせば過ごすほど、「子どもが全然言うことをきかない!」とイライラがつのる、ということはありませんか。
幼い子どもが言うことをきかないのはわかるし、まだかわいげがある。
でももう、うちの子、小学生なんだけど!
こちらの言うことは充分理解できているはず。
なのに聞こえないふりをしたり、「あとで」と言ってなかなか動こうとしなかったり、反抗的な態度でうやむやにしようとしたり、わがままを言って困らせてきたりする。
「なんで???」
とグルグルと悩むようなら、この記事を読んでみてください。
子どもが言うことをきかない原因とその対処法について探っていきます。
子どもとのコミュニケーションを見直そう
言うことをきかない子どもに振り回されているように感じるなら、子どもとのコミュニケーションの取り方を見直してみましょう。
そこに子どもが言うことをきかない原因が隠れているかもしれません。
① 子どもの言うことを聞いているか。
子どもが言うことをきかない、ではあなたは子どもの言うことをちゃんと聞いてきたのでしょうか。
「忙しいんだから、あとでね。」
「何言ってるかわかんないから、もういい。」
「うるさい」「しつこい」
などと言って、子どもの話を聞くことの優先順位が低くなってはいなかったでしょうか。
上記のように言葉にしていなくても、子どもが話している間、無意識にため息をついたり嫌そうな顔をしたりすることも多いかもしれません。
または子どもが話しているそばから「え、それ違うんじゃない?」などと横やりをいれて最後まで話を聞かない、なんてこともありがちのように思います。
自分の言うことを聞いてくれない人の言うことを、人はなかなか真剣に聞こうと思わないはずです。
② 適当なことを言っていないか。
子どもが一生懸命話しているのに、「へー、ほー、ふーん」などと適当に流して聞いていなかったでしょうか。
「今忙しいからあとでね。」と言った後は忘れずに子どものために時間を作りましたか。
また「ご飯全部食べなかったら、明日は1日ご飯抜きだよ!」などとその場限りの極端な非常識な罰で脅してもそんな風に罰することはほとんどない、なんてこともよく起きがちではないでしょうか。
子どもに適当なことを言っていると、子どももあなたに対して適当になっていきます。
③ 感情的になっていないか?
子どもに話すときに感情的になっていなかったでしょうか。
なんだかイライラするっていうときは子どものダメなところばかり目につき、「もー、ちゃんとしてよね!」と小言交じりに色々言ってしまったことも多いかもしれません。
もちろん、子どもの反抗的だったり適当だったりする態度に徐々にイラついてくることもあるでしょう。
声を荒げて威圧的に話してしまったこともあると思います。
しかし子どもは話している内容そのものよりも、親の感情の方を敏感に受け取ります。
怒りの感情に反応して、子どもは反抗的になったり心を閉ざしたりします。
または不安や心配から子どもに色々と言ってしまってはいなかったでしょうか。
「大丈夫なの?」「これ、やった方がいいんじゃない?」と、不安や心配のあまり何度も口にしてしまう。
これもやはり何を心配されているかということよりも、親が自分を心配していることに反応します。
必要以上に心配されると子どもは信頼されていないと感じ、反発心を抱きやすくなります。
④ 子どもにたくさんのことを要求していないか?
「あれやって、これやって、そして次はあの準備して」などと、子どもにたくさんの要求をしていなかったでしょうか。
また子どもが言うことを聞くときがあってもそれを認めたり褒めたりせず、「もっともっと」と要求を高くしてはいなかったでしょうか。
子どもは褒めたり認めたりしてもらえないと、どんどんやる気をなくしていきます。
何をやっても満足しないように見える親から、次から次へと要求され続けると、無気力になっていきます。
⑤ 子どもを信頼して言っているか。
あなたの言葉は子どもを信頼する気持ちから発せられていたでしょうか。
それとも、やるべきことをやっていないダメな子、このままだと悪いことが起きるから直さないと、というように、子どもの将来を不安に思って言っていたのでしょうか。
また、「勉強しなさい」などと声掛けするときに、どこか(どうせやらないつもりなんでしょ)というような不信感が入ってはいなかったでしょうか。
子どもは自分が信頼されていないことを敏感に察知します。
なので親の言うことに対し「今、やろうと思ってたのに」「どうせ」などと恨みがましく反応したりします。
親から信頼されていないと感じることで自分自身に対する信頼感も徐々に失っていき、明るくハキハキと行動する力を失っていきます。
ありのままの子どもを認められないことが原因
①~⑤と子どもが言うことをきかない原因となりうるコミュニケーションを見てきましたが、思い当たることはありましたか。
①~⑤のコミュニケーションに共通している要素は「ありのままの子どもを認めていないこと」です。
ありのままの子どもを「このままじゃダメだ」として否定しているので、子どもの将来が心配になったりイライラしたりします。
もっとやるべきと色々要求をするようになります。
ありのままの子どもを認められなかったら、そりゃ子どもを信頼できっこありません。
子どもはありのままの自分を否定されると感情が揺れやすくなり、どんどんやる気を失っていきます。
バカにするな!と反抗的になったり、いじけたりすねたりします。
子どもは幼いうちは自分のことを素直に信頼しています。
でも親から認められないとどんどん自分に対する信頼を失っていきます。
自己肯定感も下がっていき自分に自信がなくなります。
どうせ自分はダメだからと色んなことをあきらめるようになり、気づけばなんとなく満たされない人生を送るようになっていくのです。
なぜありのままの子どもを認められないのか。
ではどうしてありのままの子どもを認められないのでしょうか。
ありのままの子どもを認める大事さはわかってる。
本とかネットとかによく書いてあるし。
自己肯定感が上がるんでしょ。
でも、子どもを目の前にすると、心配なところ、イライラするところ、色々見えてしまう。
このままの子どもじゃダメだと思い、つい色々言いすぎてしまう。
なんて思う方も多いかもしれません。
ありのままの子どもを認めることは実はとても難しいのです。
詳しくはこちら。
[blogcard url=”https://www.yagamieiko.com/parenting/arinomamanokodomowomitomeru/”]
ありのままの子どもを認められないのは、自分自身がありのままの自分を認められていないから。
目の前の子どもの、イライラするところ、心配なところは、自分の中にあるけど、なくしたいと思っている要素です。
自分が自分を否定している部分が子どもを通して見せられているのです。
ありのままの自分を認められなくなったのは、幼少期に自分の親からありのままを認めてもらえなかったからです。
ありのままを認めてもらえなかった傷~インナーチャイルド~は、親から子どもへと連鎖してきます。
ありのままを認めてもらえなかった傷を癒そう
子どもが言うことをきかない悪循環から抜け出すためには、まず自分が幼少期にありのままを認めてもらえなかった傷~インナーチャイルド~を癒していくことが大切です。
あなたは幼少期、親の言うことを素直にきいたのでしょうか。
それとも、今のあなたの子どものように、全然親の言うことをきかなかったでしょうか。
親の言うことを素直に聞いていた場合、そこにストレスはありませんでしたか。
親の顔色を伺って生きていたということはなかったでしょうか。
全然親の言うことを聞かなかったという場合、親に色々言われていた中で感じるストレスはなかったでしょうか。
ほんとは親にもっとこうして欲しかった、というような期待はありませんでしたか。
そうやって、幼少期の自分自身が何を感じていたか、何を思っていたかに目を向けていくことが、インナーチャイルドを癒す一歩になります。
私の経験
私は「お前は言うことを全く聞かない」と親から言われるほど、言うことを聞かない子どもでした。
とにかく母親がかなりの心配性。
母から「あれしろ」「これしろ」「大丈夫なのか」「やめた方がいいのでは」と次から次へと言われるのがほんとに嫌で、無視して行動したり、反抗的になったり、聞かないふりをしたりしていたものでした。
頼まれたお手伝いなどをやる横から「それは違う」「そうじゃない」「あー、もー、ちゃんとやって」とか言われ続けると、気力もやる気もなくなりました。
そしていつもなんとなくイライラモヤモヤしていて、母親の言うことに難癖つけていたように思います。
でも好きで母親に反抗していたわけではありません。
母親を困らせる自分が嫌いでした。
そしてほんとは親にもっと自分のことを信頼してもらいたかった。
大人になってからもいまいち自分に自信が持てず、感情のアップダウンが激しく、イライラモヤモヤすることが多かったです。
こんな自分を変えようと『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを受け、息子の子育て中に出てくる課題を通して自分の幼少期の思いに寄り添い続けました。
すると自分へのダメ出しが減り、少しずつありのままの自分を認められるようになっていったのです。
今は①~⑤のようなコミュニケーションをしないように気を付けながら、長い目で息子を見守る余裕のある子育てをしています。
小学生の息子は、昔の私のように変に拗ねたりわがままになったりすることはなく、素直で一緒にいると楽しいです。
まとめ
子どもが全然言うことをきかない裏には、親自身の課題が隠れています。
もし課題がなかったら、例え子どもが言うことをきかなかったとしてもネガティブに反応することはありません。
どうやったら子どもに自分の言うことを聞いてもらえるのか、自分なりに試行錯誤して行動し続けることを選びます。
その方がぐるぐると悩み続けるよりずっと効率的に前向きな親子関係を築いていくことができます。
子どもが言うことを聞かないことで悩んでいるなら、①~⑤のようなコミュニケーションを自分がしていないかどうか振り返り、ありのままの子どもを認められているか感じてみましょう。
もしありのままの子どもを認められていないのなら、ありのままの自分自身も認められていません。
自分の幼少期を振り返りながら、根本原因であるインナーチャイルドを探っていってください。
あなたと子どもとの関係が楽しくスッキリと前向きになっていきますように。