アラフィフの親が近い将来直面する悩み:結婚できない子ども

子育てが終わり、就職もしてほっとしたのも束の間。
多くの親にとって次に気になるのは、子どもの結婚でしょうか。
最近は晩婚化して、子どもがいつまでも結婚できなくて悩む親が増えているようです。
一体いつまで子どものことで悩めばいいのかと暗澹たる気持ちの方もいることでしょう。
アラフィフの親にとっては近い将来直面する悩みです。

この記事の目次

平均初婚年齢と未婚率

晩婚化は1970年以降徐々に進み、 厚生労働省人口動態統計によると平均初婚年齢は次のようになっています。

男性26.9歳、女性24.2歳(1969年)
男性30歳、女性28.2歳(2005年)
男性31.1歳、女性29.4 歳(2015年)

これに伴って晩産化が進んでいます。

また、2015年の総務省国勢調査では未婚率は次の通りです。

30~34歳では、男性47.1%(およそ2人に1人)、女性34.6%(およそ3人に1人)
35~39歳では、男性35.0%(およそ3人に1人)、女性23.9%(およそ4人に1人)

親世代からすると、確かになかなか結婚してくれない状況が見て取れます。

子どもが結婚できないことをどう思うか

子どもが結婚できないことをどう思うか

自分の子どもが結婚できないことを親たちはどのように思っているか声を拾い上げてみました。

いつまで子どもの面倒をみないといけないのか。
孫の顔が見たい。
親戚や友人の手前恥ずかしい。
結婚できないこの子はおかしいのか。
自分たちが死んだ後が心配。
ひとりで生きていけるのだろうか。
子どもの人生なのだから好きにすればいい。
シングルで育てた私のせい、家庭に魅力がないのでは。
子どもは仕事が忙しいので婚活、結婚ができない。
世間体が悪い。
家族を持つ幸せを知ってほしい。
結婚するのは当たり前。

子どもの選択を素直に尊重できるほど親の心は簡単ではない

子どもには子どもの人生があると他人事なら言えるけれど、わが子となるとそう言えなくなるのが親かもしれません。
友人の子どもを見る目とわが子を見る目は違います。

これは親と子どもの心理的距離が近くて、子どものことを第三者的に見守ることができず、自分事として捉えてしまうからです。
つまり、子どもの幸せと言いながら、実は自分の願いを重ねてしまっている状態です。
子どもがこうであったら自分は幸せという価値観です。

先ほどの子どもが結婚しないことをどう思うかの声を見てみると、親の都合で子どもの結婚を判断していることが多いようです。
自分の価値観で子どもを育ててきたのだから、子どもが大人になってもその価値観で見てしまうのは当然ではありますが。

結婚する人生、結婚しない人生、どちらにも幸せがあるし、どちらにも苦労はあります。
頭ではわかっているけれど、親としては子どもに願い、期待する幸せがあり、それを叶えて欲しいので葛藤が生まれます。

子どもに願い、欲しい幸せを捨てることができれば、一瞬で悩みなどなくなります。

でも、できない。

ジレンマですね。

「できない」ではなく「しない」選択

親が子どものことを「結婚できない子ども」と言う場合、背景には次のパターンがあるかと思います。

①子どもは結婚したいと思っているけれどできない
②子どもは結婚したいと思っていないからしない

①子どもは結婚したいと思っているけれどできない

経済的、社会的情勢などででしたくてもできない、出会いの場がないから知り合えない、恋人とうまくいっていない、相手の親が反対しているといった「できない」です。

この場合、親としてはできない理由が明らかになれば対処のしようもあるかもしれません。
また、良き助言者、応援者として動くことができると思います。

親も子どもも結婚する方に向いているので、このコラムで扱いたいもうひとつの「結婚できない子ども」ではありません。
親子して障がいを乗り越えてぜひ結婚へ向かってください。

親子関係で超えたいのは次の②の場合です。

②子どもは結婚したいと思っていないからしない

子どもは結婚したいと思っていないからしない

これは、親と子どもの向いている方向が違うので親子間で軋轢が生じます。
このコラムで扱うのはこういった親と子どものズレで、親子間で超えたい課題がみられます。

結婚してほしい親と結婚しない選択をした子ども。

親は子どもが自らしている「しない」という選択を「できない」と変換して自分の価値観で判断したり、子どもを否定しているのに気づくことが大切です。

親世代は結婚することが当たり前、幸せだと育てられた

アラフィフの私自身を振り返ってみると、1986年(昭和61年)に男女雇用機会均等法が施行されて女性の社会進出が進んだとはいえ、適齢期と呼ばれる頃に結婚して寿退社し、専業主婦やパート勤めになるのが「女の幸せ」のような風潮がありました。
私の親世代になるとその傾向はもっとひどく、女は家、男は仕事という価値観が根強くありました。

親からそう育てられると、子どもは親に刷り込まれたように育ちます。
子どもが結婚できなくて悩んでいる親も、自分の親に結婚するのが当たり前、幸せだと教育されて育ってきました。
親の正しさというのでしょうか。。。

親になり、教え込まれたことを子どもに求めますが、子どもが従わないといら立ちを感じます。

正しい、当たり前、これが幸せと思っていたことを自分の分身である子どもが従わないのは自分へのダメ出しにも思え、いら立ちは募ります。
そのため、子どもが自らした「しない」選択を受け入れがたく感じ、「できない」ダメな子どもというレッテルを貼って、自分を納得させようとします。

子どもも親も自立するしかない

子どもも親も自立するしかない

ここでは少しスピリチュアルなお話をしましょう。

「かみさまとの約束」という映画があります。
全国で年中、いろんな場所で自主上映されているのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
産婦人科の池川明先生が臨床で出会った子どもたちが胎内記憶を持って生まれてきていることを研究し、映画化したものです。

この映画を観ると、子どもは親を選んで生まれてくることがわかります。
あなたもまた親を選んできて生まれてきました。

私たちは、自分で選んできた親子関係で何かの課題を解決し、魂を成長させることを意図して生まれてきました。

往々にして、親も子どもも依存し合って生きています。
赤ちゃんや幼児、子どもの頃は依存しなくては生きてはいけません。
そして、子どもの幸せが親の幸せと重なってしまいます。

魂は、依存から抜け出て、親も子も「あなたの幸せは私と違ってもいいんだ」と思える自立した状態になることで成長します。

今回の悩みでいえば、結婚しない子どもを受け入れ、認めることが魂の成長を促すのです。

親も子どもも一人の大人。
一対一の対等な大人。
これが自立。

親子関係でいら立ちを感じるなら、相手を100%尊重できていない状態です。
いら立ちを感じるのは100%信頼できていないサインです。
自立から離れた状態です。

あなたにとって結婚=幸せって本当ですか?

あなたにとって結婚=幸せって本当ですか?

いら立ちが募りにっちもさっちもいかない時は、自立から離れた状態です。
このような時は、強固な思い込みに支配されている時です。

親が子どもから自立するために、今まで疑いもしなかったことを一度疑ってみて自分に揺さぶりをかけてみましょう。

自分が信じてきたこと、当たり前だと思うこと、それらが本当なのか一度疑ってみます。
疑ってみることで、隠れていた自分の本音を発見できることがあります。

親のあなたは結婚して子どもに恵まれました。
結婚することが当たり前、幸せなことですから、幸せだと思っていますよね。

でも、それは本当ですか?

結婚して良かったこと、結婚して良くなかったことを一度紙の上にぶちまけてみましょう。
書いて書いて書き出してみましょう。

心から幸せと思えたなら、それをパートナーや子どもに話して感謝を伝えてみましょう。
あなたが本当に心からの幸せを感じている姿は、子どもに結婚の幸せを教えているようなものです。
子どもに結婚に夢を持たせることになります。
親のような結婚をしたいと思うでしょう。

もし、幸せと思えないなら、幸せでない手本を散々見せてきたのだから、子どもは結婚したいとは思わないでしょう。
ああはなりたくないと思うからです。

でも、その中でも幸せと思える瞬間はあったはずです。
本当に幸せはなかったのかまた疑って、どんなに小さくても構わないので幸せと思えた瞬間を掘り起こそうとしてください。
思い出せたらパートナーや子どもに話しましょう。

子どもが生まれた時の喜び、一緒に出掛けた時の楽しさ、美味しいものを分かち合った家族の温もり…。
幸せと思えないとしても、その裏にどんなに小さくても何かしら幸せがあるはずです。
その幸せを掘り起こしましょう。

これができたら親子の間でちょっとした奇跡のような出来事が起こるかもしれませんよ。

まとめ

子どもの結婚は親にとって気になることです。
なかなか結婚しない子どもにイライラが募ることもあります。
親の幸せと子どもの幸せは同じではありません。
子どもをひとりの人として受け入れ認めることができれば悩みも減り、魂も成長します。
そのステップとして、ご自身の結婚に対する思い込みや結婚で得られた幸せに目を向けてみましょう。

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この記事を書いた人

真に人間らしく健康に生きる方法を追求する実践家
カウンセラー/ヒーラー/リーダー/薬剤師

包丁を握りしめた夫婦関係の暗黒時代も「いつの間にか人間関係が楽になる3つのツール」で乗り越えました。
セカンドライフは夫婦円満、好きなことを仕事にして大阪と地方の二拠点生活を送っています。
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