現代社会では誰しも物心ついた頃から、さまざまな努力をします。
子供の頃の習い事に始まり、学校での勉強、スポーツ、進学に伴う受験、就職、会社での出世争いなど、人生は競争に埋め尽くされています。
人間関係にも苦労はつきものです。
親、兄弟姉妹との関係、友人や先生との関係、職場や取引先との人間関係、ご近所づきあい、趣味仲間など成長するにつれて関係性はどんどん広がっていきます。
その分、価値観や考え方が異なる人との付き合いも増えるわけで、その苦労は言うまでもなく並大抵ではありません。
また、恋愛、結婚、子育てを通じて、次の世代を育むことも人間関係の大切な要素ですが、これらの関係性もまた甘く楽しいだけではありません。
こじれると、近しい分、遠慮もなにもなく責め合うこともありますし、さりとてなかなか離れることも叶わず、たいへんな思いをしている人もよく見聞きします。
人生とはこのようなものだとすれば、「本当にお疲れさま」とお互いをねぎらいたくなりますね。
長きにわたる努力を払って手に入れたかったものとはなんでしょうか。
それは幸せであり、幸せが安定して続くことではないでしょうか。
これを読んでいる方にも、頑張って努力して、やっと人並みの幸せを手に入れたという方は多いのではないでしょうか。
幸せで幸せで仕方がないというほどではないけれど、特に大きな不満もないし、きっと自分は幸せなのだろうといった感じでしょうか。
しかし、皮肉なことに、安定したそこそこ幸せな人生を送っていると、自分の中からある疑問が湧いてきます。
それが冒頭の
「自分の人生このままでいいのか?」
です。
この記事では、その疑問の正体に触れたあと、そのモヤモヤから一歩抜け出す3つの指針について解説します。
1.その疑問は本質の自分からの誘い
最初に結論から言ってしまうと、その疑問は自分の本質からの誘い(いざない)です。
今までの生き方を見直し、自分が本当に望んでいる生き方をしてみませんかという招待状のようなものと言えるでしょう。
とは言え、これまでせっかく努力して築いてきた自分の人生です。
それだって自分が望んだ人生なのでは?と思うかもしれません。
たしかにそのとおりなのですが、実は大きな問題があります。
それは、知らないうちに自分以外の他人の影響を強く受けてしまったということです。
その他人とは直接的には両親であることが多いのですが、両親もまたその親から影響を受けており、煎じ詰めると、社会というものかもしれません。
今は違うと思いますが、私が生まれ育った昭和という時代には、こんな価値観がスタンダードでした。
いい学校を出ていい会社に入れば一生安泰
いい学校とは偏差値の高い大学、いい会社とは大企業のことです。
あとの選択肢としては、公務員や医師など一部の専門職があったぐらいで、自分で起業することなどは考えもしない人がほとんどでした。
今はインターネットの発達で個人が自由に情報発信できるようになり、同時に大企業という形態が時代遅れになったことで、生き方の可能性はずいぶん広がりました。
しかし、世代により中身に違いはあれど、自分の外部からの「こうあるべき」「こうした方がいい」「こうでなければならない」といった、有形無形の自分を縛っているものの影響を受けているのではないでしょうか。
言うまでもなく、人は一人一人異なります。十人十色という通り、好きなことも、働き方も、時間の使い方も本来はそれぞれです。
一人一人が異なるとは、要するに本質である魂の違いです。
「あんたの人生、そんなんでいいんでっかー?」
「あんたが生まれた目的、そんなんとちゃいまっせー」
「そのまま人生終わって悔いはおへんかー?」
なぜ関西弁なのか不明ですが、魂がこのように問いかけているのです。
それに乗るかどうかは、まったくの自由です。
今の人生を変えることを拒み続けるのもよいでしょう。
けれど、問題は、本質からの誘いに乗って人生を変えてみようと思ったところで、いったいどうしていいかわからないことがほとんどです。
長年「べき」や「ねばならない」を優先すると、自分が深いところで何をしたいのか、何を望んでいるのか、見当もつかなくなっているためです。
そんな人のために、リハビリではありませんが、モヤモヤした状態から抜け出し、一歩を踏み出すための指標をあげてみます。
2.感情を羅針盤にする
自分の本質、魂が望んでいるか、それともそうでないかは、自分の心のうちに起きる感情が示してくれます。
本質と一致するときポジティブな感情や感覚が、本質からズレる方向であるとき、ネガティブな感情や感覚が生まれます。
ポジティブな感情とは、楽しさ、喜び、わくわくなど、穏やかで心地いい感じです。
ネガティブな感情とは、不安、恐れ、悲しさなど、居心地の悪い感じです。
至極単純ではあるんですが、羅針盤としての使用上の注意みたいなものがあります。
一つは、これまで本当の感情や感覚を感じない生き方をしていると、正しくセンサーが反応しないことがあることです。
もう一つは、本当にやりたいことについては、最初の段階では、喜びよりも恐れや不安の方が湧きやすいということです。
これは小・中学生の頃、好きで仕方がない異性と話をするとき、すごく緊張したり、固まってしまったりという感覚に似ています。
対処としては、次項であげるように、今この場でできるささいなことから始めることです。
練習を積むことで、自分の感覚をキャッチするのがうまくなるので、本命のやりたいことであっても、捉え違いをすることがなくなります。
3.今できることをする
2番目は今できることをするです。とても単純です。
あなたがどこにいたとしても、いつでも、できることのなかで一番ポジティブな感情が湧くことをするのです。
逆に言えば、できないことはしないということです。
やりたいけど、お金がかかるのでできない、ということはしなくていいのです。
だけど、ちょっとだけ背伸びをすればできるということならぜひ試してください。
たとえば、いつもコンビニのコーヒーなら、スタバでゆっくりするとか、いつもスタバならホテルのラウンジでコーヒーを飲むとか、そんな程度のことで大丈夫。
肝心なのは、自分が心地よい状態であるかどうかです。
無理しすぎて、キャパオーバーになってしまい選択の結果を楽しめなくては本末転倒です。
少しずつ自分の枠を広げていきましょう。
4.人の目を気にするのをやめてみる
3つ目の指針は他人の目を気にしないです。
上でも述べましたが、一番肝心なことは自分が心地よくあることです。
人がどう思うかではないのです。
だから、他人の目を気にせず、自分の感覚を信じましょう。
けれど、他人の目というより自分が恥ずかしすぎて心地よくないようなことはすべきではありません。
最初のうちは、どうしても人目が気になるということがあるかもしれません。
これも前項と同様、少しずつ枠を広げることです。
やってみると案外人は自分のことなど気にしていないものです(自分のことで手一杯ですから)。
5.効果を検証するオススメの実験
上記3つの指針に従っていくと、自分が本当にやりたい人生へと導かれていきます。
でも、本当だろうかと疑いが起きるかもしれませんね。
始めるのが、今の自分の足元にあるような、あまりにささいなことなので。
効果がないのか、そこまでは言わないまでもすごく時間がかかるのでは、そんな懸念が湧くのももっともです。
そこで、一つの実験をご紹介します。
協力してくれる人が一人必要です。(Aさんとします)
Aさんが身につけている「大事な物」を一つ預かります。(時計やリングなど比較的小さなもの)
一度Aさんに部屋から出てもらい、預かった物を部屋のどこかに隠します。
Aさんに入ってきてもらい、隠してある物を探してもらいます。
その際、Aさんが「大事な物」に近づくとHot(熱い)、遠ざかるとCold(冷たい)と声をかけます。その時、近づくほど声を大きくします。
さて、Aさんは探し物を見つけられるでしょうか?
私はあるアメリカ人のベストセラー作家のワークショップでこのワークを教わりました。
実際やってみるとわかりますが、結果は目を見張るものでした。
部屋がどんなに広くても、どんなに入念に隠しても、何度やっても、Aさんは自分の探し物をあっという間に見つけたのです。
もうお分かりでしょう、「大事な物」は本当にやりたいこと、Hot、Coldという掛け声は、感情です。
あなたの感情も、ポジティブかネガティブの2種類だし、近づくほど大きく反応してくれるはずですよ。
6.まとめ
いかがだったでしょうか。
この方法のよいところは、簡単にすぐ始められること、そして、今よりポジティブな気持ちでいる時間が少しずつ増えていくところです。
その上、魂が望んでいる生き方に行き着けたら、すごくお得ではないでしょうか。
よかったらできることから始めてみてください。
以上
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