学校が休校になり、外出自粛要請が出て、緊急事態宣言…
なんだか次々に社会が動いて戸惑っている方も多いかもしれません。
謎にトイレットペーパーが売り切れたり、テレワーク推進されたり、いろいろ影響はありますが生活に変化はありましたか?
私は仕事がなくなりました。
ヴィーガンパティシエとして勤めていたお店が一旦クローズしたからです。
新型コロナウィルスが連れてきたこの変化に、これからどう生きるのかを問われているように感じています。
緊急事態宣言からの社内ミーティング
最初はどこか他人事だった新型コロナウィルスが自分ごとになったのは緊急事態宣言の翌日、社内ミーティングの時でした。
私はパートタイムのアルバイトなので普段は社内ミーティングに参加することはありません。でも、この時ばかりは呼ばれました。
同僚スタッフ「Shioriさんも一緒にミーティング行きましょう!」
Shiori(私)(うーん、嫌な予感しかしない!)
ミーティング会場に向かうために外に出ると、街に漂う非日常感に時が止まったような気分でした。いつもは賑わっている大通りに人が少なかったのです。
今思い返すとまさに激動の中にいたのだと思います。
「世界が動くとき!」って感じでドキドキしました。
急に仕事がなくなった「3日後から雇えません」
お店に入るとオーナー含め、みんなが集まっていました。
社内は正社員とアルバイトで構成されていますが、アルバイトも含め、ほぼ全員集まっている様子でした。
ミーティングが始まると、アルバイトは全員雇うことができなくなったとのことでした。
こうして私は3日後から出勤しないことが決定。
急に仕事がなくなりました。
一番最初に感じたのは寂しさとありがたさでした。
正社員で入って、長く勤めた会社でした。5年勤めたのですがこの会社に出会うまで仕事が1年以上続いたことがありませんでした。
なんかすぐに辞めたくなっちゃって、、。
「今まで雇ってもらってありがたかった」そんな気持ちでした。
自己評価が低いので「もっとちゃんと仕事できたんじゃないか」とか「給与分、価値提供できてないかも」みたいな後ろめたさや罪悪感みたいなものもあったのかもしれません。まぁ、やることはやってましたけど。一応。
でも実際に仕事は無くなったわけで「これから大丈夫か?」と不安もよぎりました。
一方で「これでやりたいことができる」という感覚もありました。
また別の感覚で、時代の転換期の中にいることに「いま、世界が動いてる」とちょっと、ときめいてしまいました。
そんな感じでいろんな気持ちが一気に湧いてきた時間でした。
生き方が問われている
社内ミーティングの時から心の片隅にあったことがあります。
それは「生き方が問われているんだなぁ」ということです。
確かなものがなくなって「本当にしたいことが何か、どうやって生きていきたいのか」問われている気がします。それで「それ、本気でやるの?」って聞かれている気分です。
今まで「好きを仕事にしたい」とか「自分らしく生きたい」とか思いながら「とりあえず仕事あるから」「これでいいのかなぁ、でも、急いでもな」「ゆっくり考えていこう」なんて妥協していたものができなくなってきた印象です。
こういう流れの今こそ、自分らしい生き方に舵をきるチャンスなのではないかと思います。
これは職を失った人たちにはもちろん、この社会に生きる全ての人に言えることです。
社会全体が自分らしく生きた方が生きやすい社会に一気に進んでいるからです。
「やらなきゃ」はもう終わり
会社は行くのが当たり前、学校に行くのが当たり前、など今までの常識が崩れてきて「やらなきゃ」で動いたり「やらなきゃいけないこと」をやる時代は終焉を迎えるのかもしれません。
私はたまに中学生に英語を教えることがあります。学校が休校になってからオンラインで教えているんですが、学生のやる気がガタ落ちしてました。
それまでは「テストまでにこれやらなきゃ」とか「やらなきゃ置いてかれちゃう」とか「やらなきゃ」のパワーで勉強していた人って多いと思うんです。
でも、その「やらなきゃ」がこんな状況になって効力を持たなくなってしまいました。
ここで、やる気がしないってことはもとも勉強する意味なんて見いだせていなかったってことです。だから「やらなきゃ」の後押しがなくてもやりたいか、本当にしたいことは何か問われているように見えます。
それは社会人でも一緒です。
「会社行かなくても良かった」「途中でリフレッシュに散歩に行ってもOK、なんならお風呂はいっても大丈夫」なんてことになると今まで「やらなきゃ」と思ってたことはやらなくてよくなります。
私も今まで「やらなきゃいけないこと」に多くの時間を使ってきました。もちろん、ヴィーガンスイーツを作る仕事は好きです。
でも、欲を言うともっと自分の使いたい素材で、自分の好きなコンセプトで作ったものを提供したかったです。それで、さらに欲を言うとヴィーガンパティシエをしながらしていたもう一つの仕事にもっと、力を入れたかったです。
でも会社に所属して「やらなきゃいけないこと」をやることでその気持ちは見ないようにしていたのかもしれません。
こうやって「やらなきゃ」を原動力にする時代が終わるとどんな世界がやってくるのでしょうか。
言い訳はしなくていい
そうなると自分の本当にやりたいことに対して言い訳も通用しない時代かもしれません。
今までは「今これやらなきゃいけないから」って真っ当な言い訳になったと思います。
「この仕事もあるから、別の仕事はあんまりできない」って言い訳は私はできなくなりました。
「時間がない」も言い訳になりましたよね。確かに8時間仕事するのに2時間の通勤だったらそりゃー時間なくなります。でも、リモートワークになったらそんなの関係ないですね。
時間もできて、やらなきゃいけないこともなくなって、やりたいことやるのに言い訳しなくていいってことでしょうか。
自由で人間らしい時代の到来
言い訳できないということは自分を制限するものがなくなると言うことでもあります。
今まで「時間ないから」ってできなかったことができるし、「やらなきゃいけないことあるから」って後回しにしていたことができるってことです。
街を歩くと案外、今まで手に入れられなかった余暇を楽しんでいる雰囲気もあります。
やらなきゃいけないことに追われるのって、やっぱり辛いんだな、なんて思ってしまいます。
経済活動が止まって自然も回復しているみたいに人の心も回復しているのかもしれません。
自分の心に素直になってやりたいことをやる、自由で人間らしい時代の到来です。
とりあえずじゃなくて、本当にやりたいことをやろう
「これからは本当にやりたいことをやっていい」そういうメッセージなのかもしれません。
私は今まで、本当にやりたいことをやることを自分に許してこなかった部分がありました。
今までは本当にやりたいこと、なんとなく気がつかないふりをして、正当で、きれいに説明できる「やらなきゃいけないこと」をやっていました。
小さい頃からの癖かもしれません。
インナーチャイルドってやつです。
多くの人にとってもそれは同じことかもしれません。
一番やりたいことがあるのに、それをなんやかんや理由をつけてやらない。
「仕事があるから」
「時間がないから」
「うまくいくかわからないから」
でもコロナはそんなこと全部吹き飛ばしてくれました。
「もう、やりたいことだけやっていい。常識も何もかも、なかったことにしてあげる。」そんな追い風を感じます。
代わりに今までみたいに言い訳できないけど、でも「こんなチャンスないよね」と思うんです。
私は今、本当にやりたかったことを選びます。
あなたは何がしたいですか?