「ネットで人生を検索できたらいいのに」
そんなふうに思っていたのをよく覚えています。
自分の人生って検索したら、何がしたくて、どんなことに夢中になれるのか、使命はなんなのか、人生の答えが書いてあったらいいのになぁと思っていました。
そんなことありえないのはちゃんとわかっていたけど、そんなことを夢見てしまうくらい、自分のやりたいことがわかりませんでした。
同じように「今のままでいいのかなぁ」「この仕事、ずっと続けるのかなぁ」なんて思っていても、次にどちらに進めばいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
私はワークショップだったり、習い事だったり「これならいいかも」とやってみたこともたくさんありました。
でも「なんか違うなぁ」って思ったりしてピンとこなくて、いつになっても答えが見えなくて、どちらに進めばいいのかよくわからないままでした。
そんな時、やりたいことがあって、夢中になれることがあって、毎日生き生きしている人ってどうやってその自分にたどり着いたんだろうって考えてみたんです。
それで気がついたのは、そういう人って人生のコンパスを心の中に持っているということでした。
何が好きかよくわかって、やりたいこと、進みたい道をはっきり示してくれるコンパスです。
私、そのコンパスがめっちゃ欲しくて、どうやったら手に入るんだろう?とそのために試行錯誤してきました。
今日は人生のコンパスを手に入れる方法について書いてみようと思います。
「好き」が人生のコンパス
人生のコンパスとは「好きなこと」です。
当時、好きでYouTubeでよく見ていたダンサーがいるのですが、その人が単純でわかりやすい例かなと思います。
ダンスが大好きで、続けていたら次第にお金をもらってダンスをするようになって、ダンサーとして生きていくようになったストーリーを話していたことがありました。
「好き」がコンパスになり、人生をうまくいく方向に導いてくれたってことです。
その話を聞いた時、本当に羨ましかったです。
いいですよね、こういうのがはっきりあったら。
でも社会を見渡すとそんな風にシンプルにうまくいくケースの方が少ないかもしれません。好きなことしてうまくいく人は選ばれた特別な人だけ、なんてイメージもあるでしょうか。
「好きなことをしていいと言われると逆に困る」なんて話もよく聞きます。私はそもそも好きという感覚がどんな感覚なのかもよくわかりませんでした。
好きなことや、好きという感覚自体がわからなくなってしまうのはなぜでしょうか。
その答えは幼い頃の出来事に隠されています。
そこに人生のコンパスを見つけるヒントもあります。
ヒントは幼少期にある
「やりたいことがわからない」それはある程度、大人になってから感じることだと思います。
でも、その問題は幼少期からすでに始まっています。
理想的には幼少期に人生のコンパスを見つけるはずなのに、見つけられていないから大人になってやりたいことがわからないのです。
だから「やりたいことがわからない」というのを解決しようと思ったら、幼い頃になぜ人生のコンパスを見つけられなかったかが問題を解く鍵です。
人生のコンパス「好きなこと」がわからなくなる2大原因をご紹介します。
好きなことが分からなくなる原因 1
好きなことが分からなくなる原因、ひとつめは好きなことを否定された場合です。
好きなことをしていた時に怒られたり、けなされたり、バカにされたりした場合です。
ダンサーの例だと、小さい子どもが外でダンスをするのを見て、周りの迷惑だから大人しくするようにキツく言う親がいるかもしれません。
ダンスをしている時に、あんまり怒られることが多いと子どもはいつの日か踊ることをやめて、踊ることへ対する情熱や好きという気持ちをに蓋をしてしまいます。
「またそんなことやってるの?」「意味ないんじゃない?」「やめなさい」なんて言葉もこれに該当します。
好きなことをしている時に嫌な思いをすると「好きなことをすると怒られる」とか、「好きなことをすると嫌なことが起きる」とか無意識に誤った学習をして、好きなことをすること自体に抵抗感を感じるようになります。
この場合は、興味がはあるけどなんとなく後ろめたいことや、やってみたいけど勇気が出ないことが実は好きなことだったりします。
思い出せない時は、親に小さい頃の様子を聞くことも手がかりになります。夢中になっていたこと、興味を示していたことなど聞いてみると好きなことを見つけるためのヒントが転がっているかもしれません。
好きなことが分からなくなる原因 2
もうひとつの好きなことが分からなくなる原因は、見つける時間を失ってしまったケースです。
好きなことは生まれた時からはっきり認識しているわけではなく、成長過程でいろんなことを試しながら見つけていくものです。
興味があることをして、イメージと違ってやめてみたり
やってみて楽しかったことを繰り返して、これが好きだと確信を深めたり
やってみた直後に「これだー!!」ってなるわけではありません。
見つけるまでに案外時間がかかります。
だから、好きなことを見つける時間をしっかり持つことができたはとても重要なポイントです。
好きなことを見つける時間とは、気ままに行動できる時間です。
興味のまま、好奇心のままに素直に行動できる時間、やりたいことをやりたいようにやる時間とも言えます。
社会に出れば毎日仕事をしてプライベートの時間は圧倒的に少なくなるわけですから、幼少期に好きなことを見つける時間を持てることかどうかは大きな分かれ道になるでしょう。
私は残念ながら、この時間は持てませんでした。
親があれこれうるさくて、過干渉だったので、自分でゆっくり考える時間はありませんでした。
のんびりやだったので「早くしなさい」は耳にタコができるくらい言われたし、よくわかんないけどガミガミ怒られたし…。
習い事も色々していて(したいのかどうかよくわからなかったり、行きたくないものもありました)、中学受験も忙しかったです。
気がつけば自由気ままにに行動する時間がないだけでなく「いい子にしなければ」「できる子でいなければ」「お母さんが好きな子でいなくては」など、たくさんのしなければならないことに囲まれていました。
気がついたら、本当は何がしたいか、何が好きなのか分からなくなってしまいました。
学校でも似たようなものでした。
周りに合わせて、本当はあんまり興味がない芸能人のやテレビの話を聞いたり、話したりしているうちに本当の自分の興味関心はどこかへいってしまいました。
本当は教室の中でずっと座っているなんて興味なかったし外に行きたかったけど、当たり前を受け入れて、小さな我慢を積み重ねる毎日でした。
もし、幼少期に自分の思うように行動できていたら、私の人生はもっと違うものになったんじゃなか、人生のコンパスはきっと見つかっていたんじゃないか、そんなふうに思います。
人生のコンパスの見つけ方
今、人生のコンパスが手元になかったとしても、絶望することはありません。
幼少期に見つけられなかったというだけのことなので、今から探せばちゃんと見つけられます。
まずは感覚を大切にする時間を取ることをお勧めします。
いつもしている何気ない選択の基準を見直して、感覚的に選択を行ってみましょう。
ごはんを選ぶときは、身体にいいものは何かよりも気が向くものを食べる、動きやすい服よりも着たいと思った服を着る、食事の回数は気にせず、お腹が空いた時に食べたいものを食べたいだけ食べる、などです。
休みの日に計画を立てずに、気ままに行動してみるのもいいかもしれません。
また、いつもとちょっとだけ違うことをしてみるのもおすすめです。
あまり行かないお店に行ってみる、帰り道のルートを変える、歩いたことのない街を歩いてみる、など普段の行動パターンを変えてみると感覚を取り戻すためのいい刺激になります。
ヒントは心の中と日常に転がっています。
好きなことややりたいことを聞かれると「好きって何?」「やりたいって何?」と困惑していた私でもちゃんと人生のコンパスを見つけることができました。
今は答えが見えない人も諦めずにやってみてほしいです。
応援しています。