
朝起きてから夜寝るまで、気づけば子どもと家事のことばかり。トイレにもゆっくり入れない、好きな飲み物を温かいうちに飲めない、ふと「私の時間ってどこにいったんだろう」と感じること、ありますよね。
そんなふうに「子育て中、自分の時間がない」と悩んでいる方は、実はとても多いんです。この記事では、なぜ自分の時間が持てなくなるのか、その背景をやさしくひもときながら、少しずつ自分の時間を取り戻していくための具体的な方法をお伝えしていきます。読み終わるころには、「そうか、工夫してみようかな」と肩の力がふっと抜けて、ほんの少しでも自分のための時間を作るヒントが見つかるはずですよ。一緒に考えていきましょうね。
子育て中に自分の時間がないのは、あなたのせいではありません

まず最初にお伝えしたいのは、「自分の時間がない」のは、決してあなたの時間の使い方が下手だからではないということなんです。
厚生労働省の調査では、子育ての負担として「自分の自由な時間が持てない」と回答した人は63.7%にのぼるとされています。つまり、子育てをしている人の6割以上が、あなたと同じように「時間がない」と感じているんですね。
これだけ多くの人が同じ悩みを抱えているということは、個人の努力不足ではなく、子育てそのものの構造的な大変さが背景にあると考えられます。だからこそ、自分を責める必要はまったくないんですよ。
そのうえで結論からお伝えすると、自分の時間を取り戻すためのポイントは、「完璧をあきらめること」「分担を具体的に見直すこと」「使える制度やサービスを頼ること」の3つです。この記事では、それぞれをくわしく見ていきましょうね。
なぜ子育て中は自分の時間がなくなってしまうの?

「どうしてこんなに自分の時間がないんだろう」と、原因が気になりますよね。実はいくつかの理由が重なって、時間が消えていってしまうんです。順番に見ていきましょう。
理由1:子どもから目を離せず「気が休まらない」から
自分の時間がないと感じる理由は、単に「自由時間が少ない」だけではないんですね。
先ほどの厚生労働省の調査でも、「子育てによる身体の疲れが大きい」が39.3%、「目が離せないので気が休まらない」が34.1%という結果が出ているとされています。
たとえば子どもがお昼寝をしている間に「やっと一息つける」と思っても、いつ起きるかわからないので心から休めない。座ってコーヒーを飲んでいても、頭のどこかで子どもの様子をうかがっている。こういう状態だと、たとえ時間があっても本当の意味で休息にはなりにくいんですよね。
つまり「まとまった時間がない」ことに加えて、「短い休息すら中断されずに取れない」ことも、大きな負担になっているんです。わかりますよね。
理由2:家事・育児の負担が片方に偏りがちだから
もうひとつの大きな理由が、家事や育児の分担の偏りです。
2021年の社会生活基本調査をもとにしたこども家庭庁の資料によると、6歳未満の子どもがいる共働き世帯で、1日あたりの家事関連時間は妻が6時間32分、夫が1時間57分だったとされています。妻は夫の約3.4倍もの時間を家事や育児に使っている計算になるんですね。
もちろん、総務省の2021年の調査では、6歳未満の子どもがいる世帯の夫の家事関連時間は5年前より31分増えたともされていて、少しずつ変化はしているようです。それでも、男女の差はまだまだ残っているのが現状なんですね。
片方に負担が偏っていれば、その人の自分の時間が削られてしまうのは自然なことです。これは個人の問題というより、家庭全体で向き合っていきたいテーマかもしれませんね。
理由3:「ちゃんとやらなきゃ」という気持ちがあるから
そしてもうひとつ、見落としがちなのが「完璧にやらなきゃ」という気持ちです。
食事は手作りで栄養バランスよく、部屋はいつもきれいに、洗濯物はすぐにたたんで……と、すべてをきちんとこなそうとすると、どうしても時間はいくらあっても足りなくなってしまいます。
まじめで一生懸命な人ほど、この傾向が強いかもしれません。でも、ここを少しゆるめるだけで、自分の時間がぐっと生まれることもあるんですよ。後ほど具体的にお話ししますね。
自分の時間を取り戻すための具体的な方法

ここからは、実際にどうやって自分の時間を作っていくか、具体的な方法を3つ以上ご紹介していきますね。どれも「今日からできそう」なものを選んでみました。
方法1:家事の完成度を思いきって下げてみる
まずおすすめしたいのが、「全部を完璧にやる」という前提を手放すことです。
食事はもっとラクでいい
毎食きちんと作らなくても大丈夫です。作り置きをしておいたり、休日にまとめて下ごしらえをしたり、ときにはお惣菜や冷凍食品、宅配サービスに頼る日があってもいいんですよね。
「今日は手を抜いちゃった」と罪悪感を抱く必要はありません。むしろ、空いた時間で少し休めたほうが、翌日の子どもへの接し方にもゆとりが生まれるかもしれませんよ。
掃除は頻度を見直す
毎日すみずみまで掃除しなくても、部屋はそれほど汚れません。「平日は気になるところだけ、しっかりやるのは週末」など、頻度を調整するだけでも気持ちがラクになります。
どうしても気になる場合は、家事代行サービスなどを一時的に利用するという選択肢もあります。利用できるサービスや費用は地域や家庭によって異なりますので、気になる方は調べてみるといいかもしれませんね。
方法2:家事・育児の分担を「具体的に」話し合う
次に大切なのが、パートナーや家族との分担の見直しです。
「手伝って」ではなく「担当を決める」
ここでポイントになるのが、「手伝う」ではなく「担当する」に変えることなんです。
「手伝って」とお願いすると、どうしても指示を出す側の負担が残ってしまいますよね。そうではなく、「お風呂の寝かしつけはあなたの担当」「保育園の送りは平日ずっとお願い」というように、役割そのものを渡してしまうんです。
具体的には、こんな項目を書き出して分けてみるのがおすすめです。
- 朝と夜の食事の準備と片づけ
- 保育園や学校の送り迎え
- お風呂と寝かしつけ
- 翌日の持ち物や着替えの準備
- 洗濯と掃除
- 買い物や日用品の補充
先ほどご紹介した「家事関連時間に男女差がある」という統計は、こうした分担を家族で話し合うきっかけにもなりますよね。「私ばかり大変」と感じていること自体が、相手にうまく伝わっていないこともあるんです。
見える形にすると伝わりやすい
口で説明するのが難しいときは、やることを紙に書き出したり、アプリで共有したりすると、お互いの負担が「見える化」されてわかりやすくなります。相手も「こんなにあったんだ」と気づいてくれるかもしれませんよ。
方法3:預け先や支援制度を上手に頼る
「身近に頼れる人がいない」という方も多いですよね。そんなときこそ、地域の支援制度を頼ってほしいんです。
一時預かりを休息のために使う
一時預かり事業は、保護者の負担軽減を目的として利用できる事業とされています。「仕事のときだけ」ではなく、自分がリフレッシュするために使ってもいいんですね。
自治体や施設ごとに対象や予約方法、料金が異なりますので、まずはお住まいの地域の案内を確認してみるのがおすすめです。「少し休みたいから」という理由で預けることに、どうか罪悪感を持たないでくださいね。
「こども誰でも通園制度」も選択肢に
2026年度から全国で本格的に実施されているとされる「こども誰でも通園制度」も、心強い選択肢のひとつです。
この制度は、保育所などに通っていない生後6か月から満3歳未満の子どもが対象で、就労要件を問わず、時間単位などで利用できるのが特徴とされています。基本は月10時間までですが、2026・2027年度は自治体が条例で利用時間を設定できる経過措置があるとされていますよ。
ただし、対象や利用枠、費用は自治体や施設によって異なりますので、くわしくはお住まいの自治体や施設に確認してみてくださいね。
方法4:「自分の時間」の目標を小さく設定する
最後にお伝えしたいのが、目標を小さくすることです。
「まとまった数時間」を目指すと、なかなか実現できなくて逆に落ち込んでしまうこともありますよね。そうではなく、まずは毎日10分、週に一度30分など、現実的な時間から始めてみるのがコツなんです。
たとえば、こんな小さな時間でもいいんですよ。
- 子どもが寝たあとに、好きな飲み物をゆっくり飲む10分
- お気に入りの音楽を1曲だけ聴く時間
- 週末にパートナーに子どもを見てもらって、カフェでひと息つく30分
- 朝、少しだけ早起きして読書やストレッチをする時間
小さな「自分の時間」でも、積み重ねていくと心の余裕につながります。もし時間が取れないときは、パートナーに頼む内容を具体的にしたり、一時預かりを調べてみたりと、次の行動につなげていけば大丈夫ですよ。
つらさが強いときは、ひとりで抱え込まないで
もし、時間を確保するだけでは解決しないほどの疲れや不安を感じているなら、どうかひとりで抱え込まないでくださいね。
自治体の子育て相談や支援窓口など、頼れる場所はあります。制度や窓口の名称、連絡先は自治体ごとに異なりますので、「お住まいの地域名+子育て相談」などで調べてみると、あなたの近くの窓口が見つかるはずです。
助けを求めることは、決して恥ずかしいことではありません。むしろ、自分と子どもを大切にするための、とても大事な行動なんですよ。
自分の時間がないと感じたときに思い出してほしいこと

ここまで、子育て中に自分の時間がなくなる理由と、それを取り戻すための方法をお話ししてきました。最後に、大切なポイントを整理しておきますね。
- 「自分の時間がない」と感じているのは、6割以上の保護者が同じで、あなたのせいではないとされています
- 自由時間だけでなく「気が休まらない」ことも大きな負担になっています
- 家事の完成度を下げて、「全部完璧に」を手放すだけでも時間は生まれます
- 「手伝う」ではなく「担当する」で、分担を具体的に見直すことが大切です
- 一時預かりやこども誰でも通園制度など、使える制度は休息のために頼っていい
- 目標は小さく。毎日10分からでも十分です
- つらさが強いときは、地域の相談窓口を頼ってくださいね
自分の時間を取り戻すことは、決してわがままではありません。あなたが少しでも心に余裕を持てることは、きっと子どもにとってもいいことなんですよ。
今日から、小さな一歩を踏み出してみませんか
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。「そうは言っても、やっぱり時間なんて作れない」と感じている方もいるかもしれませんね。その気持ち、よくわかります。
でも、大きなことから始める必要はまったくないんです。今日は「お惣菜を買って、夕飯づくりをお休みする」でもいい。「パートナーに寝かしつけをお願いしてみる」でもいい。「近くの一時預かりをちょっと調べてみる」だけでも、立派な一歩ですよ。
毎日がんばっているあなたには、休む時間も、自分を大切にする時間も、ちゃんと必要なんです。どうか自分を責めずに、できることから少しずつ、自分の時間を取り戻していってくださいね。
あなたが笑顔でいられる時間が、少しでも増えますように。一緒に、無理のないペースで進んでいきましょうね。
